情報漏えいに起因した事件が社会において頻発する中、多くの重要な情報の主たる格納場所であるデータベース(以下DB)に対するセキュリティ対策が益々重要となりつつある。システムの根幹を構成するDBに関して、高度なセキュリティに係わる標準的な技術/手法の確立を図っていくことは、安心/安全な利用環境を維持したシステムを構築/運用していく上で急務である。
上記については、オンプレミスなDBにとどまらず、近年のクラウド市場におけるDBセキュリティなどにおいて重要課題として議論がなされている。
昨今のDBセキュリティにおいて、DB暗号化は情報漏えいに対する抜本的な対策であり、正しい運用を実装することで、リスクの低減もしくは漏えい防止を実現できるものである。
しかしDBの暗号化については、その手間や煩雑な運用イメージやパフォーマンスの低下、心理的不安要素などから敬遠されてきた。
本ガイドラインは、DB暗号化に対する正しい知識と運用方法を示し、各企業/団体の「DBセキュリティ対策」の導入の為の指標としてセキュリティ向上に貢献することを目的とするものである。 |