昨今の相次ぐ情報漏洩事件事故、コンプライアンス違反事例を振り返ると、ログ管理が重要であることは明らかであり、個々の組織においてログ管理が十分に行うことが必要である。そして、セキュリティ・ポリシーの履行状況を確認したり、事件事故の状況を確認したりするためには、ログの活用が欠かせない。
しかし、多くのシステムから発生するログを統合管理できるシステムが普及し始めているが、ただ保存することを目的としていることが散見され、本来の目的であるコンプライアンス違反の発見やインシデント調査などが実現していないことが多い。
一方でログを統合的に扱うには、高度な分析能力が求められるとともに、コンプライアンスやセキュリティだけでなくシステム管理全般の広い知識が必要となる。同時にログそのものが機密情報であり、統合することによって、より機密性が高まる。
このような状況を鑑みて、本ガイドラインでは統合ログ管理に求められる機能・要件を定義すると共に、導入・運用に関わるサービスの内容やスキル等を提言する。 |